【ベトナム映画祭2018】上映作品ラインナップ&スケジュール
「ベトナム映画祭2018」が、2018年9月1日(土)から神奈川を皮切りに大阪・東京・愛知で順次開催されています。日越国交樹立45周年記念事業のひとつであるこのイベントでは、各地の劇場で10本以上のベトナム映画が上映されます。
11月24日(土)から12月7日(金)までは、「ベトナム映画祭2018in名古屋」として、名古屋のシネマスコーレでの開催となります!
なお、ベトナムの格安航空会社(LCC)ベトジェットエア(Vietjet Air)が11月8日に関空〜ハノイ線に、12月14日に関空〜ホーチミン線に就航することを記念して、名古屋会場でもキャンペーンが実施されるそう。 「ベトナム映画祭in名古屋」期間中にシネマスコーレに設置のアンケートに答えると、抽選で1名に往復航空券をプレゼントとのこと!
さらに、大阪と東京に引き続き、「ベトナム映画祭in名古屋」の上映期間中に「#ベトナム映画祭」のハッシュグをつけて感想をツイートし、公式Twitterをフォローすると、ベトナムビール1ケース(24本)が抽選で5名に当たるそうです。
★ベトナム映画祭2018予告編★
上映作品ラインナップ
CLASH クラッシュ(Bẫy Rồng)
殺し屋のTrinh(チン、別名「Phượng hoàng(フオンホアン)=鳳凰」)は、かつて自分を救ったマフィアのボスHắc Long(ハック・ロン=黒龍)に対する最後の仕事として、人工衛星「Vinasat-1(ビナサット-1)」に侵入・コントロールできるパソコンをフランス人ギャングスターから盗むという任務を負った。チンは、Quân(クアン、別名「Hổ(ホー)=虎」)、Cang(カン、別名「Xà(サー)=蛇」)、Phong(フォン、別名「Ngưu(グウ)=牛」)、Tuấn(トゥアン、別名「Diều hâu(ジエウハウ)=鷹」)の4人を集めてチームを組み、任務を遂行すべく敵に立ち向かう。
Johnny Trí Nguyễn(ジョニー・チー・グエン)とNgô Thanh Vân(ゴー・タイン・バン)の美男美女の組み合わせと、CGなし、ワイヤーなし、スタントなしのアクションがとにかくかっこいいこの作品。チームを組んで任務を遂行するとはいえ、メンバー皆何かしらの黒い過去があり、いつ裏切るか裏切られるかとお互い探り合いながら、すれすれの中でストーリーが進んでいくので終始ハラハラドキドキ。チンの切なく悲しい過去も見どころです。
作品概要はこちら
リベンジャーズ(Lật Mặt 2)
映画「Lật Mặt 1」の続編。スタントマンである兄弟ふたりはある映画の撮影に参加していた。しかし、資金が枯渇したため撮影は急遽中止に。兄弟は経済的に苦しくなってしまう。そこで2人は、それが違法であることを知らずにある売買の運び屋を請け負うことにした。2人はスタントマンで鍛えたアクションで数々の危険を脱し、映画の撮影続行に奔走する。
この作品では爆発シーンやアクションシーンに力を入れたそう。豪華キャストの派手なアクションとコメディ交じりのどたばたが見どころです。
作品概要はこちら
ベトナムを懐う(Dạ Cổ Hoài Lang)
1995年のニューヨークを舞台に、米国へ移り住んだ3世代の移民の家族がそれぞれ故郷のベトナムを想う切なさを描いた物語。音楽家Cao Văn Lầu(カオ・ヴァン・ラウ)による同名の戯曲が元になっており、1990年代前半からベトナム国内の多数の舞台で演じられてきた。
主演のHoài Linh(ホアイ・リン)は、コメディアンであり俳優であり、MCなどもこなす超人気有名人。Chí Tài(チー・タイ)もホアイ・リンと同じくベトナムのお笑い界に欠かせないコメディアンで、2人がコンビで共演している作品も多数あります。
作品概要はこちら
漂うがごとく(Chơi Vơi)
Duyên(ズエン)とカム(Cầm)は親友同士。しかし女同士の友情だけでなく、2人の間には「愛」と呼ぶべき感情もあった。しかしズエンは別の男性と結婚。カムは漠然とした嫉妬の感情を抱く。そしてカムがズエンにある男性への遣いを頼んだことがきっかけで、ズエンは夫と真逆のこの男性に次第にひかれていく。
複雑に重なり合った人間関係、人間関係の中にある孤独やさみしさ、そして人間の欲をしずかに描いた作品。全体を通して色が暗めで、人の黒い暗い部分やベトナムのじめっとした空気が絡み合い、独特な雰囲気を生み出しています。
作品概要はこちら
The Rebel 反逆者(Dòng Máu Anh Hùng)
1922年の仏領インドシナが舞台。各地で抗仏運動が起きる中、フランスの手先であるCường(クオン)が抗仏のために活動するThúy(トゥイ)と出会い、フランスを裏切りトゥイの脱獄を助けてともに逃亡する。クオンの仲間に追われながらも、反逆者として捕われたトゥイの父親を探して敵に立ち向かう。
迫力のあるアクションシーンが満載で、ベトナムのアクション映画史を変えた作品、とも。特に主演のJohnny Trí Nguyễn(ジョニー・チー・グエン)とNgô Thanh Vân(ゴー・タイン・バン)のタッグは最強です。ジョニー・チー・グエンはホーチミン市で格闘技の道場も運営するアクション俳優。そしてこの作品の監督のCharlie Nguyễn(チャーリー・グエン)はジョニー・チー・グエンの実兄。
作品概要はこちら
ひと夏の初恋(Hạ Cuối Tình Đầu)
いつも一緒にいた仲良し3人組は高校を卒業。18歳の誕生日に大人の仲間入りをしようとしたところ、2人の若い男性たちに騙されてしまう。仕返しをもくろむ彼女たちだが、2人が今度は別のイケメン男性に心を奪われる。まさかの三角関係に陥り、友情と愛情の間で揺れ動く。
高校を卒業したばかりで大人への一歩を踏み出そうとしている女子たちの、友情と愛情に対する不器用な、でも一生懸命な姿を描いた作品。さわやかな青春物語のようで、「半分大人」の歳の微妙な心の動きも描かれていて、くすっと笑ったり、切なくなったり。
作品概要はこちら
モン族の少女 パオの物語(Chuyện Của Pao)
ベトナムの北部山岳地方に暮らす少数民族の1つ、モン族(H’Mông)の少女Pao(パオ)が主人公。パオは産みの母と育ての母の2人の母親がいた。産みの母は家を出て行ってしまい、パオは育ての母に愛情を注がれるが、ある日その育ての母も姿を消してしまう。
パオ役のĐỗ Thị Hải Yến(ドー・ティ・ハイ・イエン)にとって初のベトナム映画への出演となった作品。少数民族の衣装や北部山岳地方の風景も壮大で美しい作品です。
作品概要はこちら
フェアリー・オブ・キングダム(Tấm Cám: Chuyện Chưa Kể)
「ベトナム版シンデレラ」とも称されるベトナムの昔話「タムとカム(Tấm Cám)」に着想を得たファンタジー映画。継母と義妹に虐められながらも皇子と出会い、結婚し・・・というシンデレラストーリーにどんでん返し、そして国の存亡をかけた戦い、と壮大な展開。
女優のNgô Thanh Vân(ゴー・タイン・バン)が監督・脚本・製作を手掛け、継母役としても出演しています。ベトナムの世界遺産「チャンアンの景観関連遺産」がある紅河デルタ地方のニンビン省で撮影された大自然も見物です。
作品概要はこちら
超人X.(Siêu Nhân X)
最強だけれどちょっとドジな、マスクをかぶった謎の「スーパーヒーロー」。実は「スーパーヒーロー」はごく普通の青年で、自分の夢を叶えるため、そしてギャンブル中毒の親を助けるために働いている「雇われヒーロー」なのだった。
監督は「ベトナムを懐う」や「輝ける日々に (『サニー』ベトナム版)」と同じNguyễn Quang Dũng(グエン・クアン・ズン)。Siêu nhân X.(超人X.)役のNgô Kiến Huy(ゴ・キエン・フイ)は、「ベトナムフェスティバル2017」にも出演した歌手であり、映画「ベトナムの怪しい彼女」や「Cô gái đến từ hôm qua」などで活躍する俳優でもあります。
作品概要はこちら
サイゴン・ボディガード(Vệ Sĩ Sài Gòn)
大手企業の会長兼社長が突然死し、後継者となる御曹司が留学先のアメリカから帰国。ボディガードの親友凸凹コンビが警備を任されるが、御曹司は争いに巻き込まれ誘拐されてしまう。ボディガード2人が御曹司を探して敵に立ち向かい、ホーチミン市内を駆け巡るドタバタアクション&コメディ。
落合賢監督が日本人として初めてベトナム映画のメガホンを取った作品。日本版DVDも発売されています。アクションとコメディ、恋愛、そして男同士の友情。終始ハラハラドキドキで目が離せません。ホンダのカブでホーチミン市内の路地裏やローカル市場を駆け巡るカーチェイスのシーンも見どころです。
作品概要はこちら
仕立て屋 サイゴンを生きる(Cô Ba Sài Gòn)
1969年のサイゴン(現ホーチミン市)が舞台。9代続くアオザイ仕立て屋の名店を継いだ母親と、新しい西洋風のファッションに夢中でアオザイ嫌いの娘。この娘がひょんなことから2017年にタイムスリップし、落ちぶれた自分とかつての華々しさをすっかり失った家業の店を目にし、店の立て直しのために奔走する。
1960年代のサイゴンの街並み、女性たちが身にまとったレトロなアオザイがとても美しく、さらにSF要素も入って見どころたっぷりの作品です。
作品概要はこちら
草原に黄色い花を見つける(Tôi Thấy Hoa Vàng Trên Cỏ Xanh)
ベトナムの有名作家Nguyễn Nhật Ánh(グエン・ニャット・アイン)による同名の長編小説が原作。1980年代の田舎の村を舞台に、幼い子供たちが家族や友情、恋に揺れる。
ベトナムで2015年に公開され、同年のベトナム国産映画興行収入トップに立った作品で、原作は日本語版も出版されています。思春期の子供たちの微妙な人間模様と心の動きが繊細に描かれていて、ベトナムの田園風景と音楽がまた美しく、ちょっと切なくてしずかできれいな映画。女の子役のThanh Mỹ(タイン・ミー)は色々なジャンルの映画に出演している2005年生まれの名子役です。
作品概要はこちら
目を閉じれば夏が見える(Nhắm Mắt Thấy Mùa Hè)
自然豊かな「写真の町」北海道東川町を舞台に、幼少期に生き別れた父親を探してベトナムから東川町へやってきたベトナム人女性と日本人男性カメラマンとの切ない恋愛、そして町の人々とのふれあいを描いた作品。
日越共同制作映画。2017年8月から9月にかけて、北海道東川町で本編の9割が撮影されたとのこと。美しい北海道の風景と、切ない2人の関係。そして、遠く離れた北海道の地で知ることになる、父親の過去と現在。Nhật Hạ(ニャット・ハ)役のベトナム人女優Phương Anh Đào(フオン・アイン・ダオ)は、数々のベトナム映画のヒット作にも出演しています。
作品概要はこちら
(C) ベトナム映画祭2018実行委員会
各地の開催スケジュール
上映スケジュールなどの詳細は公式ホームページをご覧ください。
<神奈川>
9月1日(土)~9月9日(日)
@横浜シネマ・ジャック&ベティ
<大阪>
10月6日(土)~10月19日(金)
@大阪シネ・ヌーヴォ
<東京>
11月10日(土)~11月23日(金)
@新宿K’s cinema(ケイズシネマ)
<愛知>
11月24日(土)~12月7日(金)
@名古屋シネマスコーレ
※「ベトナム映画祭2018」クラウドファンディングのリターンの特典チケットやパスポートはいずれの会場でも使用できます。
チケット情報
<東京>
前売券
1回券:1300円
3回券:3300円
パスポート:10000円
※劇場窓口、プレイガイド、オンラインショップにて販売。
※パスポートはオンラインショップのみ。
当日券
一般:1600円
※ 各種割引サービスなどは各劇場に問い合わせを。
★全席自由、入場整理番号制。
★前売券なども当日に劇場で入場整理番号付き回指定チケットと引き換え。
★各回の開場は上映開始時間の10分前の予定。回指定チケットに記載の整理番号順に入場。
ベトナム映画祭2018まとめ
現地でも大ヒットした映画ばかりで、中の人的にも激アツな作品ラインナップ。
ベトナム映画は現地の映画館でも上映期間が短いため、うっかり見逃すと次に観られる機会がなかなかないので、ヒット作をこんなにまとめて観られるなんてとても嬉しい。ちなみに、中の人の大好きな女優Ngô Thanh Vân(ゴー・タイン・バン)が、今回なんと4本の映画で観られます。
「ベトナム映画祭2018」、ベトナム映画が10本以上も一挙に上映される貴重な機会となります。当サイトの作品データベース【ベトナム映画名鑑】もご参照いただきつつ、ベトナム好きの方も映画好きの方も、ぜひ足をお運びください!